ヘッジファンドの購入方法を解説!失敗しない選び方4つのポイントとは?
2021.12.23
目次
はじめに
近年、株式や債券、不動産といった伝統資産への連動性が低い資産として、オルタナティブ資産(代替的資産)が注目を集めつつある。オルタナティブ資産を組み入れるメリットとしては、伝統的な資産である株式や債券、不動産等とは異なるリスク・リターン性向があり、ポートフォリオ全体のリスク値を下げ、安定的な運用を目指す目的がある。今回はオルタナティブ資産の代表格でもある、ヘッジファンドの購入方法や、失敗しない選び方について解説する。
ヘッジファンドの購入方法
ヘッジファンドの購入方法はいくつかあるが、代表的な購入方法について解説する。
1.国内の証券会社からの購入
日本国内の証券会社で投資信託を購入する方法。
公募投資信託として販売しているものであればインターネット証券でもヘッジファンドを購入することができる。対面証券会社では私募型のヘッジファンドもあり、限られた顧客に販売をしている。
大手証券会社であればファンドラップの中のオルタナティブ資産の中でもヘッジファンドが組み入れられており、間接的にヘッジファンドを所有することが可能である。
また、ヘッジファンド専業の証券会社も国内に数社あり、私募投資信託として海外籍のヘッジファンドに投資が可能である。
国内の証券会社から購入するメリットとしては、営業・勧誘において日本の金融庁の認可を得ているものであることから、一定程度の信頼感があることが大きなメリットである。
2.海外のプライベートバンクからの購入
海外のプライベートバンクを活用してヘッジファンドを購入する方法。
日本国内で購入できるものより、数多くのヘッジファンドへのアクセスが可能である。
一方、海外のプライベートバンクは最低預入金額が数億円以上であるケースが多く、口座開設自体のハードルが高い。また海外の金融機関は国内での営業は日本の法律で認められていない為、プライベートバンクの担当者と接点を持つことのハードルも高いと思われる。
3.国内外のヘッジファンドに直接投資する
直接ヘッジファンドと連絡を取って購入する方法。
証券会社が間に入るわけではないので、間接コストがなく投資ができるケースが多いが、
手続きを直接行う必要があり、手続きがやや煩雑になることが多い。海外のファンドであれば基本的には英語で契約書やレポートが発行される為、言語的なハードルもあるが、ヘッジファンド購入のサポートを行う国内の投資顧問会社も存在している。
失敗しないヘッジファンドの選び方
ヘッジファンド購入の際に特に目を光らせるべき点は、主に下記の4点である。
1.適切な預かり資産
ヘッジファンドに限らず、ファンド運営には一定の費用がかかる。ファンドに資産があまり集まらない場合、早期償還のリスクが大きくなったり、監査法人やファンドマネージャーへの報酬等、諸コストが相対的に高くなる場合もある。筆者は少なくても数百億円以上運用資産が集まっているファンドが無難だと考える。
2.信託保全スキームがしっかりしているか
日本国内・海外に限らず、信託保全のスキームがしっかりしているかは大切である。
カストディアン(信託銀行)は中でも大切であり、投資家のお金がファンドと分別で保管されていることは最優先で確認すべきである。中には詐欺的なファンドも存在しており、信託保全スキームは詐欺ファンドを見抜く重要なファクターとも言える。
3.大手の監査法人がしっかり監査をしているか
預かり資産がきちんと保管されているか、ファンド側が公表する運用パフォーマンスが正しいものだと言えるかを判断する際に、大手の監査法人がきちんと監査をしているかも大切な要素である。
4.解約の流動性
ヘッジファンドの解約の流動性についても確認すべき要素である。ヘッジファンドの中には、投資してから3年間は一切解約できないものや、解約を依頼してから手元に資金が来るまでに半年~1年かかるものもある。購入する前にきちんと解約の流動性について把握すべきと考える。
おわりに
今回はヘッジファンドの購入方法や、失敗しない選び方について解説をした。
ヘッジファンドは世の中に無数に存在しており、なかなか情報が入ってこない運用商品でもあるので、一般的な投資商品よりも注意して選定して頂ければと思う。
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